(佐藤研吾)村内小屋プロジェクトのスケッチ

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早朝東京を出発し福島の大玉村へ。9時過ぎ、少し遅れて彦ハウスに到着。歓藍社の他の人たちはすでに映画上映会の設営を済ませ朝食を終えたところのようだった。すぐに話し合い始まる。大玉村は昨年末以来である。ここ数ヶ月は頭が完全にインド亜大陸に寄ってしまっていたので、ネジのまき直しはまだ時間がかかりそうである。大玉村と東京のフィールドに少しずつ移して行こうと試みる。

村内での小屋プロジェクトのスケッチを発表する。大地から立ち上がる襞のような壁と、その上に乗っかる卵型の完結した竹の構造体の組み合わせを考えた。この小建築は小規模の水力発電の観測拠点となり、また林剛平の住居にもなる。可動と不動の豪快な折衷ができればと思っている。
午後、鉾井喬監督「福島桜紀行」の上映会が近くのセンターで始まる。昨日から集まっていた歓藍社メンバーによって会はスムーズに進行する。桜に盲信的に希望を抱こうとする映画であったと感じた。が、東北の桜がこんなにもゆっくりと花を咲かせることにとても驚く。地面に雪が残っているほどの冷たい景色の中であの色の塊を生み出すその生命力の誇らしさが東北の桜にはあるのだろうなと。

同時に自分が勝手に抱いていた桜への都会的な消費意識を少々恥じた。